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データサイエンス教室

デザイン

本来、「デザイン」という言葉は、その物の存在理由等の、深い意味を考え出すことを含むそうです。 デザインは、その企業を現実的に表現するものになり、顧客と企業をつなぐ接点や鍵になります。 この点は、 マーケティング と、デザインが重なる領域かもしれません。

品質とデザインをつなぐもの

品質学 の立場で言えば、デザインは品質の一種です。 品質の中でも、根源的なものです。 しかし、品質学が伝統的に扱って来た「品質」は、製品の機能や特性です。 伝統的な「品質」は、根源的ではなく、表面的です。 この辺りは、これからの品質学のテーマかもしれません。

顧客にとってのデザインと、それを実現する仕組みはいくつかの観点があります。



参考文献

ペルソナ戦略 :マーケティング、製品開発、デザインを顧客志向にする」 ジョン・S.プルーイット、タマラ・アドリン 著 ダイヤモンド社 2007
この本は、ペルソナによる開発プロセスを、細かく解説しています。
・ペルソナの必要性: 「ユーザー」の事を考えてデザインしているつもりでも、「ユーザー」として考えているものは、個人差が大きく偏見もあります。 「ユーザー」は、わかっているようで、わかっていないものです。 ユーザーの定義は、社内で同じにする必要があります。
・ペルソナで実現すること: (1) 1人または、数人のユーザーを想定し、その人のために作ろうとすると、 感情移入がしやすく、ユーザーに対して深い理解をした中で、デザインをすることができます。 (2) 多くのユーザーの情報をデザインに反映させます。
・ペルソナの作り方: 広くユーザーのデータを集め、 親和図法因子分析クラスター分析 等でデータを集約して、人物像を作ります。この人物がペルソナです。 こうすると、少数ユーザーのためにデザインすることの利点と、 多くのユーザーについての情報を使ったデザインの利点を両立できます。
・ペルソナのその他の視点: ペルソナ戦略では、ユーザーと顧客を混同しないようにしています。 例えば、ユーザーが子供で、顧客が親の場合がわかりやすいです。 実際に製品を使うのは、ユーザーなのでユーザーのためにデザインします。 ユーザーにとって良いものを作れば、顧客が買ってくれると考えます。



デザイン論」 田中央 著 岩波書店 2000
「デザイン」という言葉は、日本では、形や絵を考える事を指すことが多いけれども、 本来の意味は、その形の中身も含めて考えることを言うそうです。 本の中身は、インダストリアルデザイン(工業製品のデザイン)の話が多いです。
デザインは仮説 :顧客が、その仮説の正しさを決める。
3不 :不安、不満、不思議のこと。3不が物事の観察の引き金になる。
・デザインは、形ではなくコンセプトが重要。


ビジネスのためのデザイン思考」 紺野登 著 東洋経済新報社 2010
iPadの成功が、単なるハードの形だけでなく、ソフトやマーケティングも含めたものであることを挙げたりしています。
この本でいう「デザイン」とは、「プロダクトデザイン」や「アート」だけではなく、 「設計」や、売り方等の考案も含まれています。 「知のデザイン」と呼んでいます。
これからの経営のポイントとして、デザインを掲げています。 にぎやかな本です。


デザイン開発入門 :製品開発への導入と活用法」 玉田俊郎 著 海文堂 1994
製品のデザインを会社の中で進めるための、会社の仕組みが書かれています。 デザインの本は、大衆向けの商品を扱ったものが多いですが、 この本には、印刷所の印刷機のデザインが働く場所の雰囲気を変えた話もあります。
・デザイン部門の配置の仕方は企業でいろいろ。
・生活文化研究所を設置して、ニーズを研究したり、新しい生活スタイルを研究する企業が増えている。


デザインマネジメント入門 :デザインの戦略的活用」 長沢伸也・岩谷昌樹 編著 京都新聞出版センター 2003
縦書きで読み物風の本です。
・経営学の中でデザインを経営と結び付ける。
・会社のロゴや社名のデザインが会社を変える。
・情報をデザインに込める。


最適デザインの概念」 松岡由幸・宮田悟志 著 共立出版 2008
デザインとは、結果(目指しているもの)から、原因(デザイン)を導出するものなので、逆推論なのだそうです。
目的関数や制約条件を考えて、最適値を見つけることによって、デザインが決まるとしています。 数理計画法 の応用と言えるような内容でした。




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