潜在変数というのは、データとしては持っていないけれども、あることを仮定して使う変数です。 因子分析 、SEM・共分散構造分析 、 独立成分分析 では、こういった変数を扱います。
これらの方法は、 多変量解析 の中でも、 因果推論 や 定量的な仮説の探索 として、長い歴史を持つものです。
潜在変数を使う方法の、古くからある使い方は、潜在変数の仮説を置いて、データから事実を分析する使い方です。
下記の3つの使い方は、潜在変数があるかはわからないけれども、発見的に重要な変数を見つけていく使い方です。 データマイニング の一種です。
疑似相関からの因果推論 は、原因の変数をあぶり出す方法です。
X1という変数は、Yの原因ではないけれども、Yとの相関が高く、
疑似相関
の関係がある時に使える方法です。
隠れ変数の探索 は、見えない変数をあぶり出す方法です。
X1もX2も、Yとの相関が低いような時に、役に立つことがある方法です。
潜在変数で原因系の仮説作成 は、「結果系の変数だけ」、「原因系の変数だけ」、といったようにして変数を分けてから潜在変数を調べることで、因果関係の仮説の考察を進めます。
上記の2つの方法は、LとXに相関があるか、ないか、という点で大きな違いがあるので、分析結果の考察の仕方が違って来ます。
しかし、いずれも、データとして持っている、Y、X1、X2という3つの変数に対して、 潜在変数を導き出す点は同じです。
順路 次は 疑似相関からの因果推論