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人工知能(AI)

人工知能(AI:Artificial Intelligence)には、大変な期待がかけられています。

「AI」という言葉は昔からありますが、現在は必ずしも昔の延長ではないです。 2011年頃から流行りだした「 ビッグデータ 」、2012年頃から流行りだした「 データサイエンティスト 」という言葉に続く形で、 2014年頃から「AI」が流行っています。

学術的な本には、AIの歴史が書かれていますが、 世間一般で「AI」と呼ばれているものは、そういった本の内容とは必ずしも合いません。 何らかの形で ディープラーニング などの 機械学習 を使っている事もありますが、そうではないものもあるようです。 「AI」かどうかは、名付けた人次第になっていて、「言ったもん勝ち」のような様相になっています。

人工知能を活用するには

大量の部品を作る機械でしたら、機械から出て来るもの(出力)は、基本的に同じものです。 同じ動きを繰り返して、同じものを作ります。

AIの出力は、様々なパターンにする事もできるので、夢がふくらみがちですが、そうはいっても、 同じ動きを繰り返している部分があって、そういった出力があります。

同じ動きが何かがわかれば、その動きをするAIが作れます。 これは、機械の開発と同じです。 この作業は、今のところ人間でなければできない作業です。

AIをどれだけ活用できるのかは、どれだけ「同じ動き」を見つけられるかに、かかっているようです。

データサイエンスと人工知能

データサイエンス と人工知能には、密接な関係があります。

人工知能からデータサイエンスを見ると、 「人工知能の個々の技術は、データサイエンスの技にもなり、人間の作業や思考の武器としても使われている。」と言えます。 データマイニング や、 シミュレーション のソフトにも組み込まれています。

逆の見方をすると、 「人工知能は、 データサイエンス予測 の技術を使って作られている。」とも言えます。

どちらかの見方が正解という訳ではなく、両者が密接に交流しながら発展している感じです。

人工知能の技術

人工知能の分野には、人間や動物を研究して、その成果を技術として人工的に作ろうとする話があります。 ニューラルネットワークディープラーニング )や 遺伝的アルゴリズム が有名です。

ただ、コンピュータが自分で考える技術が目的であれば、必ずしも人間の仕組みを真似る事はないです。

「知る」技術

「学ぶ」技術

「決める」技術

「考える」技術

「話す」技術

ナチュラルコンピューティング・ソフトコンピューティング・バイオミミクリー

自然現象の仕組みの研究は、 柔軟な対応や豊かな表現ができるコンピュータの技術として応用されています。 こういった技は、「ナチュラルコンピューティング」や、「ソフトコンピューティング」と呼ばれています。

生き物の機能を真似たものは、「バイオミミクリー(bio-mimicry)」と呼ばれます。 バイオミミクリーは、形のデザインの分野でよく使われています。

この分野には、人工知能や 生態系 等の、生き物の研究だけでなく、 カオス複雑系焼きなまし法 等の、自然現象の研究が含まれることもあります。



C言語による人工知能の開発

参考文献

パソコンで楽しむ自分で動かす人工知能」 中島能和  著 インプレス 2017
理論の話は少しで、実際に自分で動かしてみるためのガイドになっています。 この本の通りにすれば、人工知能による、作文、作画、作曲が自分でできるようになるようです。すごいです。
Windowsのパソコンに仮想マシンを使ってLINUX環境を構築して、LINUXのソフトを自分で動かせるように説明しています。


人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの」 松尾豊 著 KADOKAWA 2015
「人工知能を名乗るものはたくさん登場しているが、専門家が目指しているような人工知能は、まだ実現していない。」としています。
人工知能と呼ばれているものをレベル分けすると、レベル1が、 制御 の入っているもの、 レベル2が入力と出力のパターンが非常に多いもの、 レベル3が 機械学習 、レベル4が ディープラーニング で特徴量も学習するものになっています。
ディープラーニングの歴史的な意義の解説が多いです。


トコトンやさしい人工知能の本」 辻井潤一 監修 産業技術総合研究所人工知能研究センター 編 日刊工業新聞社 2016
様々な話が、コンパクトにまとまっています。 印象に残ったのは、
ディープラーニング は脳の仕組みを真似したものだが、すべてを取り入れている訳ではない。 ディープラーニングを超えるのは、ベイジアンネットワークと組み合わせたもの。
・言語データは、どんな知識や情報でも、ある程度は表現できるところが特殊。
・テンソルは理系でも逃げ出す概念だが、人工知能の実務では、組み合わせの頻度の表現に使う。 テンソル分解で、主要な相関関係を調べる事ができる。
・「右から障害物が来たら、左によける」といった単純なルールは、あらゆる可能性を検討してから回避するよりも、簡単で早い。このようなルールで個が動く時に 群として、発現する知能が群知能。 セルオートマトンとも言う。 科学のシミュレーションでは、隣のセルとの関係でセルの値を更新するものが多いが、これはセルオートマトンの一種。


イラストで学ぶ人工知能概論」 谷口忠大 著 講談社 2014
ダンジョンに入り、敵をかわし、謎を解くことができる自律型ロボットに必要な事は何か、という視点で、楽しくまとめられています。 数学的な説明よりも、目的と手法の結び付きの説明が丁寧です。
・最適経路の探索
・相手がある場合の利得の計算 : ゲーム理論
意思決定 : 動的計画法、強化学習
・位置推定 : ベイズフィルタ、粒子フィルタ
・学習と認識 : クラスタリングで見えているものを分類、パターン認識 ・自然言語処理、記号論理


AIによる大規模データ処理入門」 小高知宏 著 オーム社 2013
・探索 : 網羅的な方法から発見的な方法まで
・知識表現 : 意味ネットワーク、フレーム、スクリプト、プロダクションルール
・群知能アルゴリズム : 複数の個体が、同じ規則のもとで行動する。 個体同士や環境との相互作用がある。 これらの個体の変化を通して、問題の解を得ようとするアルゴリズム
・言語処理アルゴリズム : n-gram:記号の並びの出現回数を見る。


人工知能」 溝口理一郎・石田亨 共編 オーム社 2000
・探索
・知識表現と推論 : プロダクションシステム、フレーム
・機械学習
ファジィ理論ニューラルネットワーク遺伝的アルゴリズム
・パターン認識
・人工知能言語 : Lisp、Prolog


人工知能と知識処理」 木下哲男 著 昭晃堂 2009
内容は、大きく分けると、問題解決、知識表現、知識獲得の3つに分かれます。
問題解決の方法:探索、論理表現、エージェント
知識表現の方法:論理、ルール、意味ネットワーク、フレーム、プラン、あいまいな知識の表現( ベイジアンネットワークファジィ )、プログラミング
知識獲得の方法:機械学習
プランのモデルとして、一般問題解決器(GPS)が紹介されています。 現在と目標の差異を求め、差異を埋める事を目的として設定し、手段を選び、実行、という流れをアルゴリズムとして定めたものです。


知識工学」 小川均 著 共立出版 2005
エキスパートシステムやエージェントシステムの解説と、 それらを作るためのインタビューの方法


適応エージェント」 山田誠二 著 共立出版 1997
「認知科学モノグラム」というシリーズの一冊です。 エージェントの概念が書かれていて、難解でした。。。


知能システム工学入門」 松本啓之亮・黄瀬浩一・森直樹 共著 コロナ社 2002
モデル化・表現方法・探索法・確率的推論・機械学習・遺伝的アルゴリズム


やわらかい情報処理」 吉田紀彦 著 サイエンス社 2003
ニューラルネットワーク・遺伝的アルゴリズム・強化学習・分散人工知能・ゲーム理論について、 それぞれの関わりにも触れつつ、まとめられています。


ロボット技術ガイドブック 基本技術から「人工知能」「自動運転」まで」 I O編集部 編 工学社 2016
いろいろな事が、ちょっとずつ書かれています。
KIBIT:人間の機微を理解する人工知能で、暗黙知を学んで、人間の判断の手助けができる。
Buzz(バズ):ロボットやドローンの集団を制御する言語。 スワーム(群)として同じ動きをするための記述と、個々が隣人の状況を見て動くための記述の両方ができる。


プログラムはなぜ動くのか」 矢沢久雄 著 日経BP社 2001
コンピュータに考えてもらう方法(つまり人工知能!)の簡単な事例が、 ソースコード付きで解説されています。


環境知能のすすめ 情報化社会の新しいパラダイム」 外村佳伸 他 著 リミックスポイント 2008
今はインターネット環境等、人間の環境に人工知能が埋め込まれていることがありますが、 これを「環境知能」と呼んでいます。 人間のように自律して動くことを想定している人工知能と「環境知能」は、別物ということになっています。
この本は、環境知能のある世界を語り合った本、と言えそうです。
ちなみに、このサイトの、 環境学 は里山や住環境のように人の手の入った環境を扱っていますが、人工知能が入っているものまでは、入れていません。。


センシングの基礎」 山崎弘郎 著 岩波書店 2005
センサーそのものの原理の話もありますが、センサーのデータがどのようなもので、どのように扱うのかの話も多いです。
「センサーを下層、情報の融合や特徴抽出をする情報処理を中間層、認識や同定をする知識処理を上層として階層化すると、知能化システムになる」、とのこと。
例として、資源循環システムがありました。 センシングと知識の融合をしてゴミの分別を自動化すると、資源の循環が増え、ゴミゼロの社会が実現できる、とのことでした。


バイオミミクリー

粘菌 知性のはじまりとそのサイエンス 特徴から研究の歴史、動画撮影法、アート、人工知能への応用まで」 ジャスパー・シャープ、ティム・グラバム 著 誠文堂新光社 2017
粘菌について、様々な面から解説しています。
粘菌がエサを探す時に、「常にエサを探す」、「近距離にいると結合する」、「探索しない領域がある時は結合しない」という性質があり、 これを模倣したアルゴリズムで最適化計算をすると、計算の信頼性が高くはないものの、 計算の効率や、省エネという点で非常に優れているそうです。


特許

AI/IoT特許入門 AI/IoT発明の発掘と権利化の勘所」 河野英仁 著 経済産業調査会 2018
有名な企業の代表的な特許を具体的に紹介。
AIの特許は、ビジネスモデルの特許と似ている。 ビジネスの手法そのものは特許にならないが、自然法則が絡んでいれば特許になる。
ディープラーニングそのものは特許にならないが、自社のビジネスの特徴と絡んでいれば特許になる。




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