人間の物の考え方は、 認知、学習 、 思考、判断 という順番で進むことが普通です。 これによって日常生活をしています。
ただ、こうした物の考え方は、自分独自の考え方になりやすいです。
「メタ」という部分には、「自分がどのように思考しているのかを思考」という意味合いが込められていることがありますが、
メタ思考というのは、古くから言われている呼び方だと、「客観的」や「俯瞰する」と言われている思考法です。 ただ、 「客観的に見よう」と言われても、どうすればそうできるのかは自明ではないです。 2010年頃から、どうすればメタ思考ができるのかを、解説した本が出て来ています。
メタ思考の方法と言われているものは、従来からある方法を、メタ思考の方法として、新たに位置付けたものが多いです。 ただ、新たな位置付けによって、 脳科学 との関係がわかりにやすくなったように筆者は考えています。
メタ思考以外にも、「メタ」と言われているものがあります。
メタ認知は、 認知心理学 の分野のひとつです。 例えば、「見て認知」という事をする時に、ただ見ただけでは認知はできません。 どうやって認知しているのかという部分を扱っています。
メタ知識 は、知識の知識と言われるものです。
メタデータ は、データを扱うためのデータです。
筆者は、約20年前に「メタロット撲滅」という仕事をしていたことがあります。
「ロット」というのは、工場の生産の単位で、同じ製造方法で、同時期にまとめて作る製品の呼び方です。 メタロットというのは、歩留が60%以下くらいのロットのことで、 100個作ったら、40個くらいは不良品になる意味です。
誰が付けたのかは、当時、周りの人に聞いても誰も知らなかったのですが、このようなロットが「メタロット」と呼ばれていました。 辞書には、「超越した」といった意味があったので、「あり得ない歩留のロット」や、「めためた（滅茶苦茶」なロット」という意味で、私は理解していました。
余談ですが、この撲滅運動に参加したおかげで、実務向けのデータ分析のスキルが磨けました。
「メタ思考トレーニング 発想力が飛躍的にアップする34問」 細谷功 著 PHP研究所 2016
ひとつ上の思考として物事を客観的にみる方法として、メタ思考を上げています。
メタ思考をしやすくするための方法として、Why思考とアナロジー思考を上げています。
Why思考では、「なぜ？」と考えることで、物事に深く入っていきます。
アナロジー思考では、物事を抽象的に考えていきます。
「戦略思考のフレームワーク 未来を洞察する「メタ思考」入門」 西村行功 著 東洋経済新報社 2010
自分がどのように考えているのかを自分なりに認識する力を、「メタ思考力」と呼んでいます。
思考のOS：全体から個、個から全体、因果関係、定量の４つ
ロジカル・シンキング：静的な要素の関係
システム・シンキング：動的な要素の関係
シナリオ・シンキング：システム・シンキングから未来を考える。
「まじめな人ほど報われない!? コーチング医が教える生きづらさを解放する未来型メタ思考」 清水なほみ 著 Clover出版 2022
「メガネをかけ替える」と、メタ思考を表現しています。
「よく使う言葉」、「自分の欠点」といったものから自分を理解して、そこから未来思考していくためのコツをまとめています。
「知的思考の技術 考えるフレームを強化する7つのステップの思考術」 産業能率大学総合研究所知的思考の技術研究プロジェクト 編著 産業能率大学出版部 2007
メタ認知を上手に高めて思考していく方法として、目的探索、観察、発想、分類、構造化、意思決定、表現の７つのステップをまとめています。
「メタ思考 「頭のいい人」の思考法を身につける」 澤円 著 大和書房 2023
世の中のルールや正解に自分の思考を合わせない、等、自由に思考するためのノウハウがまとまっています。
「「超」メタ思考 頭がよくなる最強トレーニング57連発」 ぺそ 著 KADOKAWA 2022
外資系の企業のように、個人としての会社への売上貢献が明確に評価されるような会社において、
高い評価を受ける会社員になるための方法として、メタ思考を紹介しています。
「課題は何か」、「課題をどのように進めるか」を自分で考えて実行するための方法です。
上司や顧客がどのように考えるのかも意識した動きをします。
「問題がどんどん消えていく奇跡の技法アルケミア 誰にでもできて、すぐに効く」 安田隆&THE ARK COMPANY研究生 著 ヒカルランド 2017
自分で自分の問題を解決するための方法論になっています。
メタ思考の解説書として書かれていないですが、「シンプルなメタ思考の解説書」として筆者には見えました。 メタ思考の心や体への効果を
東洋医学
的な考え方で説明します。メタ思考の効果もわかりやすいです。
以下は、筆者が理解した内容です。
まず、問題を定義します。
これがなかなか難しく、セラピストの支援があった方が良い部分になっています。
次が、その問題の未来について、最良と最悪の２通りを考えます。
あとは、一息入れて、それらを自分の中に落とし込みます。消化する感じのようです。
シナリオ・シンキングも含んだメタ思考になっています。
ともすると、「考えるだけ」、「理屈だけ」のような方法論ですが、未来思考で自分を認知することで、
今までになかった発想につながったり、思いがけない結果につながったり、といった効果につながる方法論になっています。
「これが問題だ」と思っている時、特に、長年に渡ってそう思っているような問題については、
自分の中で思考が止まっていたり、グルグル回っていたりします。
それを解き放つための方法論になっています。
次は
順問題と逆問題
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