ここでいう「記号」というのは、象徴的な何かのことで、コミュニケーションに使われているものです。 言語は、単語の集まりですが、記号学では、これをさらに「記号の集まり」と考えます。 こう考えていくと、単語としてではない手段、具体的には、電気信号で扱えるようになります。
標識や、マークも記号の一種です。
哲学 、 言語学 、 論理学 といった分野は、大昔からありますが、このサイトでは、それらを記号学としてまとめています。
記号への関わり方が違います。
「記号論」 P.コブリー 文 L.ジャンス 絵 現代書館 2000
ソシュールの学説の始まりから解説しています。絵本のようになっています。
・ソシュールが扱ったのは言葉。「言葉は記号の一種」という考え方をして、記号の構造や、構造の構造の研究が進む。
・記号の特徴を論拠にしたのが、構造主義。
・ソシュールは、シニフィエとシニフィアンは別と考えるが、バンヴェニストは、この2つは個人の中では幼い時の体験によって、くっついていると考えた。
・コミュニケーションが記号の伝達でできていると考え、その過程をモデルにすることは、機械が情報を処理したり、機械を間にいれてコミュニケーションをするための理論になっている。
・記号論は、すでにできあがっている言葉の体系についてのものですが、子供の言語獲得の研究を通して、この体系ができあがっていく過程には、動機付けがあるという話がありました。(
行動分析学
の理論と同じものが、ここに入っているようです。)
「記号と再帰 記号論の形式・プログラムの必然」 田中久美子 著 東京大学出版会 2017
プログラミング言語の個別の違いではなく、共通したところを「記号」と「再帰」というキーワードを中心にしてまとめている感じでした。
「記号学の基礎理論」 ジョン・ディーリー 著 法政大学出版局 1998
この本を要約すると、「自然や社会を記述するものが記号」、ということではないかと思います。
それを様々な言い方で表現した本のような印象がありました。
「言語学・記号学・解釈学」 エルマー・ホーレンシュタイン 著 勁草書房 1987
記号学と
言語学
、
現象学・解釈学
が一体的になったような内容の哲学書になっています。