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言語学

言語学は、言語の成り立ちや役割を研究する分野になっています。

言葉の使われ方や、言葉と音声の関係などの研究があります。

言語学から記号学へ

ソシュール氏は、もともと異なる言語を比較する立場だったそうです。

そこから「言語とは何か」という共通のことに行き着いて、 「言語は記号の集まり」、「記号が伝えるのは概念(イメージ)で、現実の物そのものではない」と言った抽象化した理論を導き出しています。 それが、 記号学 の論拠になっています。

言語の学習

言語学の中には、「認知言語学」や「生成文法・普遍文法」と呼ばれる分野があり、 「人間はどうやって言語を使えるようになるのか?」ということが研究されています。

「認知言語学」や「生成文法・普遍文法」については、 言語の学習 のページに分けています。



参考文献

言語はこうして生まれる 「即興する脳」とジェスチャーゲーム」 モーテン・H.クリスチャンセン、ニック・チェイター 著 新潮社 2022
正しい文法と正しい単語の定義がある正しい言語がある、というのは古い考え方としています。 この本では、副題にある「即興」と「ジェスチャーゲーム」を言語と考えています。 人間は、伝えたい大きな塊について、小分けにして相手に伝えますし、大きな塊を小分けにして、自分に入れてから理解します。 その手段が言語と考えます。 また、そういうことが可能なのは、相手と文化的な背景が共通だからと考えます。


言語学

よくわかる言語学」 窪薗晴夫 編著 ミネルヴァ書房 2019
文法の話が多いです。 オノマトペのように、文ではなく、言葉自体の話もあります。


誰でも言語学」  牧秀樹 著 開拓社 2019
「を」や「の」と言った言葉の使い方について、外国語も含めて解説しています。


言語の社会心理学 伝えたいことは伝わるのか」  岡本真一郎 著 中央公論新社 2013
コミュニケーションは、使っている言葉そのものだけでは成り立たず、 「相手にとっての、その言葉の意味」や、「伝える状況」といったことが重要なことを解説しています。


一般言語学の諸問題」 E.バンヴェニスト 著 みすず書房 2022
原初の初版が1966年なので、古い本です。文法的な話に、意味の話を少し織り交ぜている感じでした。


フリースタイル言語学」 川原繁人 著 大和書房 2022
言語や音声がどのようになっているのか、と言う視点で、世の中の最前線を見ていらっしゃる方の本でした。


本当にわかる言語学 フシギなくらい見えてくる!」 佐久間淳一 著 日本実業出版社 2013
言語そのものの話と、言語学の歴史や思想的な位置付けの話があります。


社会言語学

社会言語学のまなざし」 佐野直子 著 三元社 
多様な言語がどのようにできてくるのか、どのように変化するのか、といった話題になっています。


よくわかる社会言語学」 田中春美・田中幸子 編著 ミネルヴァ書房 2015
社会言語学のキーワード集になっています。 政策として国語をどのようにするのか、といった話もあります。


言語学講義 その起源と未来」 加藤重広 著 筑摩書房 2019
言語の社会性や民族性といった話が多いです。 ソシュールの主張は、ソシュールの講義を聞いた人がまとめたものなので、その差異の研究があるそうです。


ソシュール

ソシュール入門 コトバの謎解き」 町田健 著 光文社 2003
ソシュール以降も言葉についての学説はあるものの、正しさが確認できないものになっている。 一方で、ソシュールの学説には、正しさがあり、いつも立ち返るようなものとしています。
ソシュールは、比較言語学の研究からスタート。 元々は、異なる言語を比べることや、ひとつの言語の変化を見ることから始まっているが、そこから言語とは何か、というテーマに進んでいる。
ソシュールが明らかにしたのは、言葉の要素には、体系や構造があること。 体系や構造は完全なものとして、できあがっているものではないこと。 体系や構造は、変化し続けるものであること。 体系や構造を共有しているので、他人とコミュニケーションができる。


ソシュールのすべて 言語学でいちばん大切なこと」 町田健 著 研究社 2004
ソシュールは、言語記号の性質を明らかにして、それには公理のような正しさがある。 ソシュールの後から登場した理論の中には、ソシュールを批判するものもあるが、その主張の正しさが確認できないものになっている。


ソシュール超入門」 ポール・ブーイサック 著 講談社 2012
ソシュールの業績を歴史的な視点でまとめています。


その他

計量言語学入門」 伊藤雅光 著 大修館書店 2002
言語を統計的に扱う分野として、計量言語学を解説しています。 計量言語学は、パソコンが身近ではなかった時代に発達したもので、この本のデジタル的な話は、EXCELを使った集計程度です。 テキストマイニング の前身のような内容になっています。


言語学・記号学・解釈学」  エルマー・ホーレンシュタイン 著 勁草書房 1987
記号学現象学・解釈学 の視点で、言語の特徴を説明しています。


言語理解 認知心理学講座 4」 J.グリーン 著 海文堂出版 1990
言語のモデルを作り、限られた範囲ではあるものの、それができるシステムを作って、言語の理解やAI化を検討している内容になっています。



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