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ARモデル

ARモデルは、AutoRegressibe(自己回帰)の略です。 時系列分析 の文献では、必ず、と言って良いほど紹介されます。

ARモデルとは

移動平均モデル の例では、3ステップ前の値までの値の平均値を計算するので、過去の値に「1/3」をかけて計算しました。 この部分を一般化して、「1/3以外でも可」とするのが、ARモデルです。

また、 自己相関モデル(ランダムウォークモデル)単回帰分析 と似ていますが、このような関係で、 重回帰分析 に対応するのがARモデルです。

式は、以下のようになります。
ARモデル

係数の性質

係数aの合計が1より大きいと、発散傾向になります。 また、1より小さいと、収束傾向になります。

ARモデルの使い道

ARモデルは、係数の決め方が自由なので、異なった使い道があります。

重み付けした移動平均モデルとして

ひとつめの使い方は、重み付けした 移動平均モデル として使う方法です。 それぞれが1以下で、合計が1になるのは、移動平均モデルと同じですが、バランスを変えます。

ARモデルを使うと、直近の値ほど割合を大きくすることができます。 そうすると、ランダムウォークモデルと、移動平均モデルの中間のようなモデルになります。

重み付け移動平均モデルとしての、代表的な使い方は 指数平滑法 です。

平滑化したランダムウォークモデルになるARモデル と、 ARモデルと一般化したランダムウォークモデルは、だいたい同じ のページにあるように、この使い方の時は、ランダムウォークモデルとあまり変わらないことをしています。

周期系のモデルとして

Sモデル としての使い方もできます。

曲線の関数として

3つめの使い方は、多項式の曲線になるように、係数を決める使い方です。

ARモデルの係数の決まり方 のページにあるように、多項式の曲線と似た曲線の場合、 ARモデルの係数は、重み付け移動平均モデルや、Sモデルとは、まったく異なる数字の組合せになります。

合計が約1になる点は、重み付け移動平均モデルとして使う時と同じなのですが、1よりも大きい係数や、負の値の係数もあります。 係数を上手に決めると、様々な曲線を表す式になります。



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