ネイマン・ピアソン流の検定
で象徴的な例を挙げるなら、上のような図になります。
2つの分布を想定して、「どちらに属するのか?」を調べるのが、ネイマン・ピアソン流の検定です。
検定には、ネイマン・ピアソン流とフィッシャー流があります。 違いは、 2種類の対立仮説 の考え方です。
統計学の一般向けの解説では、この違いを区別していないことが多いです。 区別せずに、ネイマン・ピアソン流の検定が解説されます。
ところが、世の中で実際に行われている検定は、1つの分布に対してどうなのかを分析するフィッシャー流の分析が必要なことが多く、 2つの分布を想定する必要がある場合は少ないです。 統計学の一般向けの解説では、ネイマン・ピアソン流の言葉がたくさん出て来るので、その観点では、ネイマン・ピアソン流はメジャーですが、実務の中ではマイナーです。
「P値 その正しい理解と適用」 柳川堯 著 近代科学社 2018
探索的な研究の時には、フィッシャー流とネイマン・ピアソン流の違いについてや、過去の歴史を振り返った後に、現代版として、両者の使い分けを説明しています。
検証的な研究の時には、ネイマン・ピアソン流が良い。サンプルサイズを事前に設定する。
この本では、データが既に得られている状況から検定する場合は、ネイマン・ピアソン流は合わないと考えています。
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