QCAは「Quality Control Analysis:品質管理の分析」の略です。
R-QCA1 には、品質管理の分野でしか使われないけれども、この分野では必須の手法を入れています。
特徴や弱点は、
R-EDA1
と、ほとんど同じです。
下記には、
R-QCA1ならではの内容をまとめました。
管理図 による分析、 工程能力 による分析、 検定 による分析、 ゲージR&R による分析、 パレート図 による分析が入っています。 工程能力の機能は、管理図とセットにしてあります。
検定 による分析は、対策などのイベントの前後の違いを見たい時に使えるようになっています。
上記の手法は、Excelでがんばって、できないものでもないのですが、グラフの作成など、それなりに手間です。 また、一般的な統計ソフトにはなく、品質管理をカバーしている一部のソフトにしかないです。
幸いRではカバーしているため、誰でも無料で活用できるようにはなっているのですが、Rなので手軽ではないです。 そのため、Shinyで手軽にできるようにしてみたのが R-QCA1になります。
管理図による統計的な安定状態の分析や、 ゲージR&R 、CpkとPpkの計算式などは、JISなどで決まっているのですが、安定状態の分析は項目を網羅していないようですし、 sixsigmaのライブラリのCpkの計算は、独自の定義式を使っているようです。
そのため、手法の勉強や、 問題解決の手順 の中で、やるべきことの絞り込みに使ったりする使い方は良いと思いますが、JISに準拠した分析結果は作れないです。
なお、R-QCA1では、工程能力の分析は、qccのライブラリを使っています。 Cpkには、古い定義と、Ppkが登場するようになってからの新しい定義がありますが、 このライブラリの場合、古い定義のCpkが計算されています。 ちなみに、実務の上で、新しい定義のCpkはあまり使われませんので、あまり気にしなくて良いことかもしれません。
Rstudioが自分のPCにインストールされていれば、
「自分のPCで動かす」ということもできます。
以下の2行をRstudioのConsoleに入力すると、R-QCA1が起動します。
なお、自分のPCで動かす場合、R-QCA1で使うライブラリで、インストールされていないものがあれば、エラーが出ます。
エラーメッセージの中に、どのライブラリがないのかが書かれています。ないものはインストールが必要です。
最初は、ライブラリでないものが複数あるかと思いますので、「エラー → インストール」の作業の繰り返しになるかと思います。
library(shiny)
runUrl( "https://data-science.tokyo/R-QCA1.zip")