Yが量的変数の時はT法で、質的変数の時はMT法を使えば良いのですか?
MTシステム の手法の分類としては、Yesです。
しかし、解決しようとしている問題にベストな手法かどうかという点では、 Noです。 MTシステム以外の手法も、使うことを想定した方が良いです。
T法は、 品質工学の「T法」 のページにまとめたような事情があるので、使い方が難しいです。 基本的な 回帰分析 で進めた方が良いと思います。
T法の利点として、サンプル数が変数の数よりも少なくても使える点があります。 しかし、サンプル数が変数の数よりも少なくない時は、T法の使用を始めるよりも、 変数の関係をよく調べて、変数を絞るように進める方が良いと思います。 変数を絞らないのでしたら、T法を使うよりも、 主成分回帰分析 の方が良いと思います。
MT法 は、正常と異常の分析に使うものです。 Yが質的変数の時の手法は、 判別分析 や 決定木 など、いろいろありますので、いつでもMT法で良い訳ではないです。
筆者の回答は 「T法やMT法は、 多変量解析 のひとつ」として使える人には、特に問題が起きません。
ところが、この質問が起きる経緯として、 「 品質工学(タグチメソッド) を活用しよう!」、「 MTシステム を活用しよう!」といった活動がある場合があります。 また、 回帰分析 や 判別分析 を勉強したことがない状態で、T法やMT法の話が始まっている場合もあります。
そのため、T法とMT法しか選択肢がない中で、筆者の回答が出て来ると、困ってしまう人もいらっしゃいます。 そういう意味で、なかなか難しい質問です。