ネットワークの構造の分析や、 ネットワーク上の伝わり方では、 すでにできているネットワークを見ます。
このようなネットワークがどのようにしてできたのかについても、研究があります。 次数のべき乗則(スケールフリー)の研究の中で、 「現実のネットワークには、次数の高い頂点を優先的に選択して、新しい辺を結ぼうとする性質がある」という事がわかった事が、 この分野の発展に大きく貢献したようです。
ネットワークの形成は、 自己組織化の一種とも言えます。
「学生・技術者のためのビッグデータ解析入門」 高安美佐子 編著 日本評論社 2014
最終章が複雑ネットワーク解析で、そこまでの章は、その準備のような位置付けで、
回帰分析
が出て来ます。
ネットワークの特徴量、生成モデル、探索法について、様々なものを紹介しています。
企業の衰退のモデルもあります。
ネットワークの分析では、できたネットワークを眺めるよりも、それがどのような条件でできて来るのかを調べる方が、面白いようです。
「数理の発想でみる社会」 小林淳一、木村邦博 著 ナカニシヤ出版 1997
友人関係や、優越関係を確率論で表現して、時間的な変化を調べる話が中心。
「集合知とは何か ネット時代の「知」のゆくえ」 西垣通 著 中央公論新社 2013
専門家の意見を信用せずに、ネットの中の意見に人々が賛同する風潮から話がスタートします。
ネットでは、質問に答えられるかどうかから信頼関係が生まれ、信頼を多く集めた人がリーダーになって行く、というシミュレーションがある。
著者は、集合知が世の中で注目されて来た事は、専門家の示す客観知だけでなく、
大衆の主観知(感覚や、感情にも響くもの)の重要さが認められるようになって来た事ととらえています。
これからのITはそういった事に応えられるものと、
サイバネティクス
を中心としたシステム論に結び付けながら述べています。
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