環境からヒトへは、有形無形のいろいろな影響があります。
生物としてのヒトを考えることになります。
「無形」と「有形」にきれいに分かれるものではありませんが、
下記の「環境から人間への影響」は、主に「無形」の影響の話で、
「環境からヒトがもらうもの」は、主に「有形」の影響の話になります。
ここでは、
「環境 = 自然環境」ではなく、
「環境 = 人間の周辺」のような意味です。
環境問題
を語る時に、環境から人間への影響があることは大前提になっているはずですが、
ちゃんとわかって語っているわけではないと思います。
例えば、音と人間の感覚が無関係なら、騒音問題は存在しません。
「人間」を、「生理学的」と「心理学的」の2つの見方で考えます。
2つに分けてみましたが、脳科学が絡むと、両者の境界線がわからなくなってきます。
「心理学的」なので心理を扱いますが、
環境倫理
のようなものではなく、
「環境から人間への作用がある時の反応」のようなアプローチになっています。
とはいえ、
環境生理学
や
環境心理学
の研究成果は、
環境倫理
に影響すると思います。
環境整理学や環境心理学の直接的な応用の場として、 建築環境工学があります。 建築環境工学では、環境と人間の関わりに考慮した建築の設計が検討されています。
ヒトは環境にある動植物を採取し、
それを食べて命をつないだり、
材料を手に入れて、生活を支える糧としています。
「ヒトは
生態系
の一部」と、しみじみ思います。
こういうものは一言で、「資源」と言われたりします。
「自然の恵み」や「自然への感謝」という思いは、 食糧だけでなく、鉱物や石油に対しても大事にしたいものです。
「建築環境工学 −環境のとらえ方とつくり方を学ぶ」 堀越哲美 他 著 学芸出版社 2009
「環境」の評価の仕方と、作り方を学ぶための本です。
「環境」は、温度・空気・資格・音に関するものです。
全般的に建築計画のための内容ですが、都市計画も少し入っています。
環境心理学や・環境生理学の内容も含まれています。
「建築環境工学 ‐熱環境と空気環境」宇田川光弘・近藤靖史・秋元孝之・長井達夫 著 朝倉書店 2009
熱環境と空気環境の話が多く、そのため、空調に関するものが中心です。
「建築デザインと環境計画」 柏原士郎 編著 朝倉書店 2005
屋根や壁等の建築の要素や、光や音等の環境の要素を解説した後、
省エネ、防災、防犯、福祉を少しずつ解説しています。
写真の多い教科書です。
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