多元配置分散分析は、因子が2つ以上ある場合の 分散分析 として、 実験計画法 では紹介されます。
因子が2つの場合は「二元配置分散分析」と呼ぶこともあります。
例えば、因子Aが2水準、因子Bが2水準ある時、2×2で4つのグループがあります。 4つのグループに対して、一元配置分散分析を実施しても良いのですが、 二元配置分散分析をすると、それぞれの因子の効果や交互作用効果も定量的に分析することができます。
因子がA、B、Cの、3つの実験をしたとします。
多元配置分散分析で、分析を始めたところ、Cは因子として関係ないことがわかったとします。
この時、Cは考慮しない分散分析表に作り直すことを、「プーリング」と呼びます。
Cの評価のために、2水準を1回ずつ実験しているのなら、「繰り返し誤差の評価のために2回実験した」という扱いに変更したことになります。 これによって、AとBの評価を、より精確にできるようになります。
多元配置分散分析では、因子の評価方法として、p値(有意差検定)と、寄与率の2種類があります。
p値による評価は、その因子の水準の違いによって、目的変数の平均値に違いがあると言えるのかを調べます。
寄与率による評価は、その因子の水準の違いが、目的変数の値のばらつきに対して、どのくらい影響しているのかを調べます。
寄与率の計算の、基本的な考え方は、平方和の割合です。
因子Aの寄与率 = 因子Aの水準の平方和 / 全体の平方和
因子Aの水準の平方和というのは、水準ごとの平均値のばらつき、全体の平均値との関係を見ています。
寄与率の計算の公式な求め方では、因子Aの平方和から誤差の影響を差し引いたものを分子にします。
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