次元解析(Dimension Analysis)は、定性評価の一種です。 数式の定性的な性質をつかむのに役立ちます。
次元解析を知っていると、 環境系資格 で出てくるような計算問題の解き方が、 次元のチェックだけでわかることがあります。 次元のつじつま合わせで、計算の方針を作ります。 もちろん、一般的な物理学や化学の計算問題でも、 役に立つ解析方法です。
また、次元解析はとても簡単です。 しかし、こういうものが計算間違いのチェックで重宝します。 自分の計算のチェックだけでなく、世の中のいろいろな「理論」の検証にも役立ちます。 難解な言葉で説明される「理論」の問題点が、次元解析だけでわかってしまうことがあります。
ここで言う「次元」は、単位のことです。 データサイエンス は、次元を意識すると理解が早くなると思います。
次の点に注目するのが、次元解析です。
数式のチェックとしての次元解析は、以下の点に注目します。
無次元量とは、文字通り次元のない量です。 例えば、「率」・「割合」は、無次元量です。
「比」の、本来の意味は「割合」と同じですので、「比」も無次元量です。 ただし、 品質工学のSN比 のように、必ずしも無次元量を表さない場合があります。
面白いものだと、乱流になるかどうかの尺度になる「レイノルズ数」や、 カオス になるかどうかの尺度になる「リアプノフ指数」も無次元量です。
データサイエンスでは、微分・積分がいろいろな形で登場しますが、 次元を意識すると、微分・積分の意味を把握するのにも役立ちます。
順路 次は 足し算モデルと割り算モデル