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環境と品質

このサイトは、「 環境と品質のためのデータサイエンス 」なので、「環境」と「品質」が並んだ名前になっています。 しかし、多くの方にとっては、「環境」と「品質」が並んでいる理由はピンと来ないと思います。

環境問題 の原因のひとつには、製造業のあり方の問題がありますが、 「製造業の環境対策」の中には、大きく分けて2つがあります。

ひとつは、作っている製品の環境対策です。 これは、製品を使う人が安全に使えるようにすること、製品を捨てた後に環境汚染の原因にならないようにすること、 材料をたくさん使わないようにすること、省エネ、等です。

もうひとつは、製品を作る工場の環境対策です。 こちらは、大気汚染、水質汚染の防止、廃棄物の適正な処理、省エネ、等があります。 水俣病等、公害と呼ばれているものは、こちらの問題です。 企業の起こす環境問題としては、こちらが取り上げられることが多いと思います。


「環境」に取り組もうとした時に、品質保証部門が担当するようになった企業が多かったようです。 製品についての環境への取り組みとしては、従来の体制にもピッタリあっていました。

品質保証部門の仕事のひとつに、 ISO 対応があり、品質管理の規格であるISO9001に従来から対応していました。 環境の規格であるISO14001ができた時に、内容が似ていることもあり、 ISO14001の仕事も品質保証部門が対応することになった企業が多いようです。

しかし、ISO14001は工場の環境対策も含みますので、品質保証部門の担当としては、必ずしも合わないところがあります。

「環境の仕事をどこかの部門の担当に・・・」ということで、環境の仕事のすべてを、どこかの部門の管轄にするのは、無理があります。


少しややこしいのですが、 環境学品質学 の接点になるのは、製品の話だけかというと、そうでもありません。 品質学には製品そのものだけでなく、 TQC のように、それを作る工場や会社全体の話もありますので、工場の環境対策の方も接点になります。

リスク学

環境学品質学 の重なる部分に、 リスク学 があります。

環境汚染や、製品による事故が起きる可能性をゼロにするのなら、 「何も作らない。」や、「何も売らない。」しか手はありませんが、 それでは、生きていけません。 そのため、「リスク」を考えながら、 意思決定 することが必要になります。 リスク学 は、その参考になります。

経営学

経営学 は、企業を効率良く、体系的に動かす学問です。

環境対策には、従来の組織の仕組みでは対応しきれない部分がありますが、これには経営学からのアプローチが必要です。 マネジメントシステム規格 を参考にするのも良いと思います。

このサイトで、データサイエンスの目指すもの

話は変わりますが、
環境学や品質学では、結果がデータで示されます。 膨大かつ複雑なデータに、主観と客観が入り混じっています。

「データやデータ解析の結果は、客観的なもの」と考える方は多いと思いますが、 データを集めるのも解釈するのも人なので、主観があちこちに入っています。

例えば、大規模な施設を作る時には、 その建設に賛成する人と、反対する人が現れます。 それぞれが根拠になるデータを持っていて、そのデータで戦うかもしれません。 利害関係で異なる主張が出るのはしょうがないのですが、 最終的な結論は、第三者(未来の人も含めた、あらゆる関係者) が見ても、妥当なものであってほしいです。

そのために重要なもののひとつが、このサイトのテーマになっている データサイエンス です。 「誰が解釈しても同じ結論になる事を目指すための道具」であり、 「結論の出し方を、開かれたものにするための道具」だと考えています。



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