時間解析は、故障までの時間や、状況が変化するまでの時間を解析します。 時系列解析 には、時間的な変化を解析するものが多いですが、 時間解析では、時系列上にある、「タイミング」の情報を拾って、時間の長さを解析します。
生産工学 での使い方を例にします。 使うのは、設備の動作の開始時刻と、停止時刻のデータです。
動作停止時刻を、次の動作の開始時刻から引くと、停止時間が計算できます。 また、動作停止時刻から、その前の動作開始時刻を引くと、稼働時間が計算できます。
全体の時間で稼働時間を割ると、設備の稼働率が計算できますので、 この集計結果から、まず、設備の運用状況がわかります。
また、停止時間や、稼働時間が設計通りかどうかを確認したり、意図していない停止がないかどうかを確認すると、 チョコ停 等による動作の不具合を発見できます。 不具合が見つかれば、それが発生した時刻を見て、その時刻から他の事象との関連性を考えていきます。
稼働と停止の時刻の情報源としては、 センサーデータ やログデータも使えます。 具体的には、回転数が変化したタイミング(例:0から100に変化した時刻)や、 フラグが立った時刻を抽出します。
機械加工では、開始と停止だけでなく、開始から停止までの間にいくつかの段階を踏んで行くことがあります。 そこで、稼働時間の解析の応用としては、稼働と停止だけでなく、これらの段階の、それぞれの時間を調べることもできます。
工業製品の寿命の程度は、 信頼性 と言います。
工業製品や生物の寿命は、「時間」のデータですが、このデータは特殊な分布で近似できることが知られています。 ワイブル分布で近似する「ワイブル解析」が有名です。
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