シンプルな尤度関数
のページで、正規分布の対数尤度について、シンプルな式を導いています。
この式のかっこの中には、サンプル数nが含まれないです。
そこで、以下のような式が作れます。
L0の部分は、サンプル数に依存しないです。
L0の式の2行目は、シンプルな尤度関数 のページにある対数尤度を、指数関数に戻すことでも作れます。
この式は、筆者が シンプルな尤度関数 のページを作っている中で、気付いたものです。 先行研究があれば、それに合わせますが、さしあたってなさそうなので、「ゼロ尤度関数」という名前にしてみました。
確率密度関数は、μとσを固定値とする事で、定まる関数です。 L0は、確率密度関数とは違って、μとσは変数とする関数です。
L0で固定されているのは、データから求まる平均値(x-bar)や、標本分散の平方根(σ-bar)です。
例えば、平均値(x-bar)が0、標本分散の平方根(σ-bar)が1として、上のL0の式に入れると、下のようなグラフになります。
正規分布の尤度関数のサンプル数依存性 のページに、標準正規分布になるデータの尤度関数について、サンプル数ごとに示していますが、それらよりも、丸みがある感じです。
平均値(x-bar)が0、標本分散の平方根(σ-bar)が1になる場合は、 標準正規分布 があります。
標準正規分布は、いろいろな時の基準として、応用に使われています。 同様にして、上の例も、いろいろな応用を考える時の基準として使えそうです。
「標準正規ゼロ尤度関数」という名前にしてみました。
順路 次は 尤度の特性