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Q&A

Q(ご質問)

「行と列を入れ替えれば、良いのでは?」

ご質問の経緯

筆者はデータ分析の方法を分類する時に、 変数の仲間分けの分析サンプルの仲間分けの分析 を説明しています。

そこで、「2種類に分けているけれども、行と列を入れ替えれば(転置すれば)、サンプルの仲間分けの分析の方法で、変数の仲間分けの分析ができたり、 その逆もできるのでは?」、というご質問の発想になっています。
関係性の行列表現  関係性の行列表現

A(ご回答)

一般的なケースについての回答としては、「いいえ」になります。 特殊なケースについての回答としては、「はい」になります。

まず、一般的なケースついて、説明します。

変数の仲間分けの分析の手法は、「身長、体重、温度、湿度」と言った物理的な意味や単位が異なる変数の集まりでも扱えるようになっています。 このような行列の行と列を入れ替えて、サンプルの仲間分けの分析をすると、「お互いに全然違い、仲間の関係になっているものはない。」となり、 調べたいことが調べられません。

一方、このように色々な意味合いの変数が混ざっているデータに対して、サンプルの仲間分けの分析をしたい時に、行と列を入れ替えて、 変数の仲間分けの分析の方法を使うと、「みんなひとつの仲間で、違うものはない」という結果になり、調べたいことが調べられません。

次に特殊なケースについて、説明します。

特殊なケースというのは、上記の一般的なケースとは異なり、すべての変数について、物理的な意味や単位が同じになっているケースになります。 発生回数(頻度)だけがまとまっているデータや、金額だけがまとまっているデータが、世の中にはありますが、そういったデータになります。

このようなデータだと、上記の一般的なケースで起きることが起きませんので、行と列を入れ替える方法が可能です。

ちなみに、このようなデータだと、このサイトで、 多対多の分析 や、 行と列の項目の、項目同士の類似度の分析 という手法も使えます。


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