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因果効果の分析

因果推論 のデータ分析として、例えば、「薬を飲んだ → 治った」、「薬を飲んだ → 治らない」、「薬を飲まない → 治った」、「薬を飲まない → 治らない」というように、原因と結果がそれぞれ2値の質的変数になっている場合があります。

因果効果の分析で扱うのは、「薬を飲んだ → 体温が39.0℃から37.5℃に下がった」というように、結果のデータが量的変数になっている場合です。 こうなっている場合、2値の時よりも、調べられることが増えます。(連続データ思考

よくある分析の進め方

causal_effect
上のようなデータがあったとします。 Y1が処置あり、Y0が処置なしとします。 それぞれのグループの平均値の差を計算して、ばらつきに対して差が大きいのなら、「処置の効果があった!」という結論が出せます。

このような分析は、(対応のない)平均値の差の検定として、よく行われています。

なお、2つのグループの違いに、処置の有無以外もあるのなら、処置の効果とは言い切れないです。 例えば「処置あり」のサンプルは大人で、「処置なし」のサンプルは子供の場合、処置の効果なのかはわからないです。

また、このデータが物ではなく、人のデータだった場合、もしも処置ありのサンプルが処置なしで、処置なしのサンプルが処置ありだったとしても、効果が同じようになるのかはわからないです。

因果効果の分析

上の分析は、 事実と反事実の分析 です。

因果効果というのは、事実と反事実の差です。 因果関係を「差」という定量的な値で分析します。

上の分析は、因果効果による分析の、入門的な方法です。

因果効果の正確な定義

上記は、因果効果の理解のために、よくある分析の話から始めています。 ただし、因果効果の説明として、上記の説明は正確ではないです。

因果効果の正確な定義を使うのは、 サンプルごとの因果効果の分析 になります。

因果効果は、サンプルごとの事実と反事実のデータの差の値です。 平均処置効果は、その差の値の平均値です。

このページで「因果効果」と呼んでいるものは、 「サンプルごとの事実と反事実のデータがそろっていたとしても、各グループの値は、ほぼ同じ値になる」と仮定することで求めた平均処置効果です。




順路 次は サンプルごとの因果効果の分析

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