MECEな分析 をする時に、項目が抜けないようにするのは、なかなか大変です。
幸い、いろいろな分野で、先人が項目のリストを整備してくれています。 これは自分にとって便利なだけでなく、他人もチェックしやすくする利点があります。
こういったリストや、その表現方法は、「フレームワーク」と呼ばれ、コンサルタントの分野の人が書く書籍で、よく紹介されています。
フレームワークにはいろいろなものがありますが、これらは、MECEになるように思考できるように作られている側面があります。
このページでは、
データサイエンス
でよくあるような、「二項」や「次元」という観点で、これらのフレームワークを整理しました。
こうやって整理すると、「MECE」といってもいろいろあることがわかりやすくなりますし、新しいフレームワークを考えやすくなるようです。
二項MECEは、次の1次元MECEの簡単な場合です。
簡単だからこそ、考え易い利点があります。
論理的にMECEにします。 MECEな分析 のページに例があります。
正反対な性質の、どちらなのかを見ます。
プラス・マイナスと似ていますが、見えやすいもののと一緒に、実は見えにくいものもあるような時の見方です。
物事の関係性で分けます。
システム を考える時の基本です。
2項MECEを3項以上にするのが1次元MECEです。
1項目(1次元)の観点があって、その変数の軸を分けて区間を作り、区間に名前を付けて、もれなく考える方法です。
4Pは販売促進の検討の時の観点です。 Product(商品)、Price(価格)、Promotion(宣伝)、Place(場所)の略です。
商品が顧客に届くまでに、必要な順番という1次元が、区間に分かれています。
2項目(2次元)の観点があって、その変数の軸を分けて区間を作り、区間に名前を付けて、もれなく考える方法です。
2次元の場合は、それぞれの次元を2項MECEにして、2×2で4つの領域(4象限)で考えるフレームワークが知られています。
区間は設定せずに、2次元平面に項目を配置してみてから、グループ分けする方法もあります。
事業の現状把握で使います。 Strength(強み)、Weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)の略です。
4つの項目は、「環境(内部と外部)」、「面(プラスとマイナス)」という2次元を使い、領域を4つに分けます。
3Cは、自社の現状を分析する時のポイントです。 Customer(市場・顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)の略です。
売り手と買い手で分かれる次元と、自社と競合に分かれる次元の2項目です。 買い手側は、同一人物が自社と競合の両方の買い手になる可能性があるため、領域が4つはなく、3つに分かれています。
物事を様々な観点で多次元的に見る方法を、ここでは多次元MECEという名前にしました。
多次元MECEの場合は、空間の中のどこにいるのかという使い方ではなく、多面的に物事を見ることがMECE的な発想になっています。
多次元MECEで出て来る項目は、観点としては異なるのですが、その内容は相互に関係を持っています。
そのため、同じ事を違う観点から見て、説明することがあり、その意味で重複するので、厳密にはMECEではないかもしれませんが、
少なくとも、重要なアイディアが抜けにくくできます。
When(いつ)、When(どこで)、Who(誰が)、What(何を)、Why(なぜ)、How(どうした)の略です。
なお、 現状把握 の時にWhy(なぜ)の観点で調べると、要因解析と混ざってしまい、混乱の原因になります。 現状把握では、Whyは外して、4W1Hにした方が良いです。
5M1Eは、 特性要因図 の作り方として、説明されることが多いです。 Man(人)、Machine(機械)、Material(材料)、Method(方法)、Measurement(測定)、Environment(環境)の略です。
Eを外して5Mだけにしたり、Measurementを外した4Mもあります。
QCDは、「改善をした時に、効果が出るのは、どこなのか?」という観点として使います。 また、会社の機能を考える時のポイントにもなります。
工場では、E(Environment:環境)やS(Safety:安全)を加えて「QCDES」とすることもあります。
ひとつのシステムの機能の側面から見るのが、機能MECEです。 要素の側面から見るのが、要素MECEです。
会社の人や、機械の部品のように、機能と要素が結び付いていることがあるので、
機能と要素のどちらから考えても同じ結果になることが多いようですが、必ずしも同じではないこともあります。
総務、法務、製造、設計、物流、購買、等で分けます。
「論理的な考え方の「基本」が身につく本 ロジカルシンキングの実践テクニック35」 西村克己 著 学研パブリッシング 2013
ミッシーを見つけ出す5つのコツを紹介しています。
・対立概念型:意味が反対のものを対比して考える。
・数値線型:数値を区間で区切って構成要素にする
・順序型:プロセス(手順)や時系列の順を構成要素にする。
・単純分類型:四季の4つや、防衛の陸海空など、の構成要素にする。
・異視点型:異なる視点を組み合わせて、全体で整合性を確保
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