確率と尤度(ゆうど)の違いですが、英語でも、違う単語です。
尤度の「尤」は、訓読みで「もっとも(尤も)」と読みます。 最尤推定 の説明としては、「もっともらしさ」と説明しても、何となくわかりますが、「尤度」自体は「もっともらしさ」と違う尺度です。
尤度を、一言で言うなら、「確率の一種」です。
「コインで表の出る確率は、1/2」、「サイコロで1の出る確率は、1/6」というのが、「確率」という言葉の使い方として、一番多いと思います。
尤度は、「表、表、裏」という順番で出る確率のことです。
1回投げて、表か裏かという確率が1/2(0.5)の時は、0.5 * 0.5 * 0.5です。 例えば、表が出る確率が0.4の時は、尤度は0.4 * 0.4 * 0.6となります。
コインやサイコロの場合の尤度の計算は、上記のようになります。 これらは、質的変数の場合です。
連続変数の場合、「確率」というもので直接扱えないです。 確率ではなく、確率密度関数を代わりに使って、尤度を表現します。
表が出る確率をpとします。
表、裏、表、裏、裏となった場合の尤度は、以下になります。
整理すると、以下になります。
グラフで表すと滑らかな曲線です。
データが、3.5、2.2、3.3だったとします。
それらは、正規分布を仮定します。母平均がμ、母分散がσ2です。
尤度は、以下になります。
σを0.7に固定して、グラフを描くと、以下のようになります。
順路 次は 尤度の数式