ベイズ統計 を知っていると、 パターン認識 の分野にある、生成モデルと識別モデルの区別ができるようになります。
識別モデルは、「P(Y|X)を直接推定する方法」と呼ばれます。
ロジスティック回帰分析 など、Xがあると、Yになる確率がわかるような数式を作る方法があります。
一方、生成モデルは、P(X|Y)、P(Y)、P(X)の3つをまず求めてから、 ベイズの定理 を使って、P(Y|X)を推定します。
識別( パターン認識 )が目的なら、生成モデルと識別モデルは、同じ使い道ができます。 この目的だけなら、識別モデルの方が、シンプルなモデルになっているので便利です。
あえて、生成モデルを使う場合として、P(X|Y)を使いたい場合があります。 P(X|Y)を求めるので、「あるYになるXを求める」という使い方ができます。
いろいろな応用が考えられますが、例えば、 「データを人工的に作る」、「データを人工的に増やす」ということができるようになります。 前者は、自ら何かを作る 人工知能 の技術として、 後者は ディープラーニング(深層学習) の弱点を補う技術として、特に注目されているようです。
「フリーソフトではじめる機械学習入門」 荒木雅弘 著 森北出版 2014
生成モデルと識別モデルの違いについて、少しコメントがあります。