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反実仮想機械学習

反実仮想機械学習は、仮想的な反事実の分析 でもあり、 局所的な因果効果の分析 でもある方法です。

反実仮想データの取得 では、単回帰分析を使って反事実のデータを推定できるモデルにしていますが、 反実仮想機械学習は、これを機械学習全般に広げています。
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反実仮想機械学習の使い道

反実仮想機械学習を、「反実仮想データの取得」という使い方をするのなら、一般的な方法で機械学習のモデルを作って、未知のデータを予測することと同じです。

違いが出て来るのは、反実仮想(反事実)の時の予測値を求め、 事実と反事実の差を因果効果として求めて、 反実仮想による因果効果の分析 につなげた時になるようです。

こうすると、一般的な機械学習では、わからなかったことが、分析できるようになります。

T-LernerとS-Lerner

仮想的な反事実の分析 の例のように、単回帰分析のモデルを処置ありとなしの2個(Two)作って、 反事実のデータを計算する方法は、T-Lernerと呼ばれています。

広義の数量化T類 のようにして、処置ありと処置なしを、0と1の質的データとして入れることにすると、1個(Single)のモデルで、処置ありと処置なしの両方を表す方法もあります。 これは、S-Lernerと呼ばれます。

反実仮想データ取得の確認

反実仮想機械学習をする上では、 反実仮想データ取得の確認 が必須です。

コウザルフォレスト

局所的な因果効果を分析したいようなデータは、 回帰分析 のようなきれいな数式で表せないことがあります。 コウザルフォレスト は、そのようなデータ向けの方法になっています。

ソフト

Rによる実施例は、 Rによる反実仮想因果効果分析 です。



個々のサンプルの因果推論

参考文献

つくりながら学ぶ! Pythonによる因果分析 因果推論・因果探索の実践入門」 小川雄太郎 著 マイナビ出版 2020
Meta-Lernersとして、T-Lerner、S-Lerner、X-Lernerが紹介されています。


施策デザインのための機械学習入門 データ分析技術のビジネス活用における正しい考え方」 齋藤優太・安井翔太 著 技術評論社 2021
反実仮想機械学習を基本的な方法としています。 個別の機械学習のモデルではなく、反実仮想機械学習の考え方の解説になっています。
この本の施策とは、インターネットを使ったサービスにおける施策のことで、やりたいことをモデルにしていくところからの話になっています。 機械学習は、推薦やランキングの仕組みにおける施策です。


私のブックマーク「反実仮想機械学習」(Counterfactual Machine Learning, CFML)」 齋藤優太 著 人工知能学会 2020
反実仮想機械学習の資料を網羅的に整理しています。
https://www.ai-gakkai.or.jp/resource/my-bookmark/my-bookmark_vol35-no4/



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