温度や湿度によって、体調や気分が変わってしまうのは、誰しも経験するところと思います。 また、温度や湿度が、商品の売れ行きの原因になっていることがありますし、そういったデータ分析の結果を見る機会は多いです。
温度や湿度が原因とする考え方が、このような感じで身近なためかもしれないのですが、 工場で「不良品がたくさんできてしまった」という時の原因分析をする時に、「温度や湿度が原因かもしれない」と考える方が、けっこういらっしゃいます。
「温度や湿度にばかり、こだわらないようにしましょう」というのが、大事な点のひとつなのですが、そうは言っても本当に温度や湿度が原因のこともあります。
工場で温度や湿度が原因になる時は、身近な例の時よりも事情が複雑なことが多いようです。 工場の場合は、温度や湿度が原因になるとわかっていて、すでに対策していることが多いです。 対策していても、これらが原因になっているケースを突き止めて行くのは、それほど簡単ではないです。
筆者の経験したことが中心になるのですが、工場で温度や湿度が原因になる時の例を、このページで整理してみました。
なお、このページの内容は机上のデータ分析だけではできません。 テレビに出てくる探偵のように、現場で人や物の動きを確認して、それとデータや物理法則との関係を考察する進め方をしています。
温度計と同じように、「湿度計の測定値が正しくない」、「湿度計が変わった」という原因も可能性としてはあります。 しかし、温度と違って、わずかな湿度に対して敏感な物は、世の中にあまりないようです。 そのためだと思うのですが、湿度計の値の正しさが、問題の原因になった経験は、筆者にはありません。
体積に対して表面積が大きいと、短い時間でも温度や湿度の影響が製品に起きます。 この「短い時間」という点が、温度管理や湿度管理では管理しきれていないことがあります。
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