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QCストーリーの組み立て方

QCストーリー の順番で活動を進めて、それをプレゼン資料にまとめる。」という理解で、最初は良いですが、知っておくと良いノウハウがあります。

QCストーリーの順番通りに、実際に活動が進まなくても良い

報告資料では、QCストーリーは、活動を説明するための順番として使っています。

一方、実際の活動では、QCストーリーの順番通りに、ならないことがあります。

QCストーリーをQCサークルでプレゼンする時の慣習として、「活動のストーリー」のように説明するスタイルがありますが、 あくまで報告の時の説明の順番です。 QCストーリーの順番で、実際に活動を進まなくても良いです。

実際の活動は、PDCAを何回も繰り返して、このストーリーを完成させています。 QCストーリーの仮説を、何度も更新する感じです。

各段階を完璧にしてから、次に進まなくても良い

各段階は、完璧に調べ切ってから、次に進むようなものではないです。 完璧に調べ切ろうとすると、時間が非常にかかって、仕事としては異常なものになります。

また、テーマが旬を過ぎてしまい、やることの意味もなくなって来ます。

さらに、それだけ時間をかけたとしても、「完璧に調べ切ってから」ということはできていなくて、 次の段階に進んでから、前の段階の不備に気付いて調べ直すこともあります。

ある程度段階が進んでから、「最初にこれから調べれば良かった」という事に気付くことはありますが、 それは全体像がわかったから気付けることなので、悪いことではないです。

小さな実験で検証する

机上でアレコレ考えるよりも、実際にやって確認した方が、はるかに早く、確実に検討が進むことがあります。

「小さな実験」というのは都市計画の分野で聞くことのある言い方です。

「小規模」、「短期間」、「一部」といったようにして事実確認をします。

次の段階を進めてみる

次の段階を進めて見ることによって、前の段階の不備に気付けることがあります。

プロジェクトマネジメント に、「ウォーターフォール」・「アジャイル」という考え方がありますが、QCストーリーもアジャイルを取り入れると良いです。

「簡単なテーマ」、と誤解されにくいように

QCストーリーで資料を作ると、論理がとてもシンプルにまとまって、第3者でもわかりやすいものになります。

これの弊害として、「簡単に理解できる内容 = 簡単なテーマ」と誤解されてしまうことがあります。

この誤解を受けないためには、調査にかかった時間や、調査に必要だった作業の難しさなども、説明に添えるようにすると良いです。

重箱の隅が注目されてしまわないように

QCストーリーで資料を作ると、第3者でも、テーマの細部がよく見えるようになります。 すると、テーマの細部に対して、「調査が足りない」と言った指摘も出て来て、テーマが終わらなくなってしまうこともあります。

「優先順位を付けて、優先度の高いものから進め、一定の成果を出している」という点が、しっかり伝わるように説明すると、この事態は起きにくいようです。



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