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デザインレビュー(DR)

デザインレビューは、「DR」という呼び方が定着している会社が一般的のようです。

TQC では、製品の仕様が決まったら、いきなり大量生産を始めることはなく、段階を踏みます。 ひとつひとつの段階が、関係者による確認の作業で、これがデザインレビュー(DR)と呼ばれています。

具体的には、チェック項目が満足していることを、会議の場で合意します。 不合格になると、合格になるまで続けます。

試作と試験

筆者は、2002年から工場勤務をしましたが、最初の配属が、試作品と試験品の担当部署でした。

試作と試験は、一般的には、同じ意味で使われることがありますが、筆者の工場では明確に使い分けていました。 世の中のすべての工場で、同じ用語を使っているかはわかりませんが、「試しに作る」には、2種類あることは知っていると良いです。

試作品は、DRによって、「量産OK」と合格をもらう前の製品です。 量産OKではないということは、大きな問題が発生する可能性が高いという事なので、一度にたくさん作ることはしないです。

試験品は、製品とは別に、新しい条件の探索や、調査などのために作るものです。 同じロットの中で、製造条件を変えたりもします。

試作担当の仕事

試作担当の仕事は、実際に自分が担当になるまで知らない仕事でした。 人に説明する時も、なかなか難しいです。

会社によって違うと思いますが、筆者の場合は、工場の入口から出口までの、すべてのプロセスについて仕様を決めるのが試作担当でした。

一般的な製品の開発者は、鏡面研磨加工の担当、切削加工の担当、というように、技術ごとの人が多いですが、試作担当は浅く広く、すべての技術を知っていることが求められました。 特定の技術担当がいないような、小さな技術については、試作担当が実験することもありました。

また、量産OKではないため、工程によっては、一般の工場の作業者ではなく、試作担当が実施する必要がありました。 そのため、いわゆる現場作業もいろいろ経験させていただきました。

SPC(統計的工程管理) などの、品質管理も自分たちで実行しました。




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