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システム工学

システム工学(System Engineering)は、システムの作り方を検討したり、 もっと根本的にシステムのあり方を検討する分野です。

個々の部分の合計以上の働きをするものを「システム」という方もいるそうです。 システム工学で言うところの具体的なシステムは、 「装置」、「工場」、「ITシステム」です。 これらは、部品や機能が合わさって、ひとつの物になっています。

システム工学の中身は、システムの捉え方のような思想的なことと、 システムの扱い方の体系です。

システム工学の体系

このサイトの データサイエンスの体系 と、システム工学の体系は、よく似ています。

システム工学では、ひとつの手法を取り上げて、 「これを使うべき」と言ったことはあまり言われません。 個々の手法には、強いこだわりを持っていません。

「使えるものは何でも使う。」のがシステム工学で、 体系の中に柔軟に様々な手法を取り入れ続けています。

システムのモデル

システムのモデルは、大きく分けると、「 線形 か非線形か」、「静的か動的か」の分類があります。

静的というのは、系が時間によって変化しないことを言います。 定常的とも言います。

「ダイナミックモデル」というのがありますが、これは動的モデルのことです。 よくある動的モデルは、時間に関する常微分方程式や差分方程式になっています。 時間変化を、微分や差分で表現します。

システムのモデルの使い方ですが、使う目的には、 順問題と逆問題 という視点があります。

動的システムの学問

動的システムは、制御系のシステムの理論としての歴史があり、 制御工学 として発展しています。 制御工学では、動的線形システムが中心です。

動的非線形システムは、 カオス の分野のテーマでもあります。

静的システムの学問

静的システムの学問は、 回帰分析 が代表的です。

品質工学「機能性」 という言葉を使って評価しようとしているのは、静的線形システムです。

プロセスシステム工学

プロセスシステム工学は、化学系の工場を研究の対象にすることが多いようですが、 どんな工場でも使えそうな内容もあります。 工場という大きなシステムに対して、いろんなデータサイエンスを持ち込みます。




システム思想 のメモ

参考文献

筆者にとって、システム工学は全体像がつかみにくい分野だったので、 参考文献が多いです。 システム工学は、扱う手法が多岐にわたっていますし、 人によって採用している方法も異なります。 そのため、できる限り多くの本について、中身を見てみました。 細かい手法の選択は、人によって違いましたが、 システム工学としての大枠は、大体同じでした。 大枠の部分はもっと違うと思っていましたが。。。

システム工学

基礎システム工学」 浅井喜代治 編著 オーム社 2001
モデリング・システムの特性と解析・システムの最適化
いろいろな手法が詰め込まれていますが、 まとめ方の良さは、このページの本の中で一番だと思います。


システム論の基礎」 高原康彦 著 日刊工業新聞社 1991
モデリングとして、因果的モデルの線形方程式とオートマトン、非決定論的モデルの確率論が紹介されています。 そして、システムの安定性(制御の理論)・意思決定論・ 複数の意思決定者によるシステムとしてのゲーム理論が出てきます。 記号等で、数学の言葉が多いです。


システム工学」 田村担之 編著 オーム社 1999
数式や図によるモデリング・ シミュレーション数理計画法信頼性工学遺伝的アルゴリズムニューラルネットワーク人工知能


システム工学」 足立紀彦 他 著 コロナ社 1996
システムの概要・ 回帰分析・ ・システムのモデル化・オペレーションズリサーチ・信頼性評価


経営のためのシステム工学」 西川智登・清水静江 著 朝倉書店 1990
いろいろなシステムの概観・回帰分析・状態方程式・数理計画法


新版 システム工学通論」 中村嘉平・浜岡尊・山田新一 著 朝倉書店 1997
システムの分類・システム分析・システム計画・数理計画法・制御(フィードバック) ・信頼性・シミュレーション・モデリング・情報ネットワーク


システム工学(第2版)」 室津義定 他 著 森北出版 2006
システムの評価で経済性評価が入っているところが珍しいです。 回帰分析・オペレーションズリサーチ・信頼性評価。


システム工学通論」 山田新一・藤川英司・安部誠二 著 コロナ社 2001
システムの計画・数理計画法・信頼性評価・シミュレーション・制御・情報システム


システム工学 −複雑化社会のナビゲーター −」 脇田英治 著 技報堂出版 2004
最適化手法が数理計画法ではなく、数理計画法の中で使われている 数値計算の手法になっているところが変わっています。
「システム工学+複雑系」になっていて、 いろいろな手法を入れるはいいのですが、統一感に欠けています。


システム工学の数理手法」 奈良宏一・佐藤泰司 著 コロナ社 1996
数理計画法 + 人工知能


システム工学」 中森義輝 著 コロナ社 2002
- 非常に広範囲な手法が解説されています。ざっと並べると、
思考法多変量解析 構造モデルシステムダイナミクス ・時系列モデル・マルコフ連鎖・ オペレーションズ・リサーチ ・ファジィ推論・ ニューラルネットワーク ・ボルツマンマシン・遺伝的アルゴリズム・ 信頼性工学等々
です。 最初と最後の章で、システム的な考え方を解説しています。 東洋思想の話も出てきます。


プロセスシステム工学

次世代の化学プラント プロセスシステム工学入門」 梅田富雄 編著 培風館 1995
「コンピュータを使って、最適な生産ができて、安全や環境に配慮している化学プラントを作りましょう。」、 という主旨の、啓蒙的なことが書いてある本です。


プロセスシステム工学」 松山久義 他 著 オーム社 1992
数値計算、
数理計画法 (生産管理や、プロセス設計の方法として)、
モデル予測制御( 古典的制御工学 のPID制御より高度なもの)、
パターン認識 (異常の解析として)が解説されています。


知的プロセスシステム」 化学工学会 編 槙書店 1993
事例集や、論文集という感じです。 内容は制御系を中心に、多岐にわたっています。
エキスパートシステム によるプロセスの設計や制御、
ファジィ理論 による制御、
ニューラルネットワーク による制御、
ペトリネット、
遺伝的アルゴリズム によるスケジューリング問題、
感性情報処理、
ブラウン動力学(粒子系のシミュレーション)



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